パチンコやスロットで、台を強打したり叩いたりする人っていますよね。
先日、こんなツイートをしました。
今日は強打する人の近くでお遊技
個人的には台パン強打は大歓迎で、もっとやってくれと思ってます
もし全員が冷静沈着でコンピュータのように立ち回られたら店の商売は成り立たず、その分勝ちにいく人のチャンスも減るから
ただ、ジャグラーで3箱積んで150G当たらなくて強打は気が早すぎ ?
— サイッチー@スロ中年 (@saitchymws) 2019年5月17日
ツイートでも書いたように、僕は台パンも強打もどんどんやってくれという考えです。
パチンコ屋はお金が動く場所で、騒音も凄まじく、どうしても心身ともにストレスがかかりやすい場所なので、そんな場所で台パンや強打をされたらさらにイライラしてしまいそうですが、それでも僕はこういう人たちの存在を歓迎していて、今回はその理由を書いてみたいと思います。
幸運が起こって当然だと思う人
スロットを長く打っていたり、打ち慣れた機種だったりすると、最高の展開と最悪の展開をある程度予測でき、どっちに転んでも
「ふ、そうきたか」
くらいで流せるようになります。まあ内心はけっこうビビることもありますが・・・
「所詮は確率の範囲内の出来事」
と流せるだけでもストレスを軽減できます。しかし逆に
「なんで当たらねえんだよ!」
「なんで乗らねえんだよ!」
と考えてしまうと、希望と現実とのギャップでイライラ度は倍増します。
そういう方は
「スロット台は自分の望むような展開をして当たり前、むしろそうなるべき」
と考えているのかもしれません。
打つ以上はもちろん、最高の展開を味わいたいものです。しかし、確率上そうならないのが現実で、それを受け入れつつの勝負をしています。
いつも最高の展開を味わわせてくれたら、台の機械割は150%でも足りないかもしれません。しかし台パンをする人は、その確率をふまえず、なんで思い通りに行かないんだと腹を立てているわけです。
感情をコントロールできない人
スロットを打っていれば常に何かしらのストレスにさらされます。
騒音やタバコの煙といった外的な要因もありますし、そもそもスロット自体がストレスの塊ともいえます。
ハマリを食らって現金投資に耐えたり、何万分の一の確率のフリーズを引いたのにあっさり駆け抜けたり、気持ちよく出玉ができてドヤ!と思っていたら全飲まれしたり。
高設定であってもいつもノーストレスで出続けてくれるわけではありません。ときには高設定が確定しているのにひたすら投資を迫られ、終日粘ったのに負けなんてことも起こります。
あまりにもストレスがかかるポイントが多いので、スロットの本質とはストレスと戦うことなのではないかと思うほどです。
スロットをある程度打っていると、いい展開も悪い展開もたくさん経験するのである程度慣れてきます。慣れというか、感情が麻痺してくるというのが正確な表現かもしれません。
もともと性格的に根気強い人もいますが、僕は打たれ弱いので、実際に打って何度もイライラを乗り越えて身につけました。
僕は感情をむき出しにするほど外交的な人間ではないので、マスクをして顔を隠してベソをかいていました。
台パンをしてしまう人は、この感情を抑えきれず、もしくは抑えようともせずに外に出してしまう人です。
お腹が空いたり眠くなったらなんでも人のせいにして怒る。赤ちゃんならこうやって大人の気を引いてなんでも許してもらえますが、パチンコ屋でやってもちょっと引かれますね…
資金的な余裕がない人
また、資金的な余裕というものもあります。
ギリギリのお金で打つパチンコやスロットほど精神をすり減らすものはありません。
僕も学生時代に何度も経験しました。千円札を最後の一枚まで使い切ってましたからね・・・そのくせ、最後の3枚で当たったらどうしよう、隣の人メダル貸してくれるかな、とか心配しだすんです。
高設定が確定していても、財布の中のお金が残りわずかなら気が気ではないでしょうし、ハイエナでも投資がかさんで単発を食らっただけで頭がヘンになるかもしれません。
昔、マイジャグラーの設定6をしばらく据え置いていた店がありました。すぐにみんな気づいて台は朝確台のような感じだったのですが、ある日その台を押さえたのは若いお兄さんでした。
この方はどうやら資金の余裕がなかったようで、おそらく数千円の軍資金で勝負していたようです。
まあマイジャグラーの設定6ならば、結果的にわずかな投資で勝てることも多いですが、序盤にBIGが引けなければそれなりに投資がかさむこともあるでしょう。
案の定というか、台はREG先行し、彼はギリギリの資金との戦いで顔を真っ赤にしながら必死でボタンをねじります。
REGが当たるとパネルにスト2のリュウの「鳩尾砕き」のようなパンチを食らわせるというヒートアップぶりでした。

通称「大ゴス」
彼がどういう仕事や生活をしているかはわかりませんが、風貌からはフリーターっぽく見えたので、こんな心境だったのかなと思います。
「この数千円を飲まれたらもう明日のバイトに行く電車賃もない」
「ここでBIGを引けなければ、この台は誰かに取られる・・・そしてオレは次の給料日まで文無し・・・許せん!」
「頼むっ・・・!オラにBIGを・・・」
しかし僕も含めた周囲は
「早く飲まれろ!」
「あと千円だけペカるな!あの台はオレが確保するぞ!」
と思っていたことでしょう。少なくとも僕はそういう念を送っていました。
そして最後の千円を入れる前、彼はある常連さんを呼び
「この千円で当たらない場合、今のオレとしては撤退せざるを得ないわけだけど、ここの常連以外には絶対に譲らねえから安心してくれ」
と顔を赤くしながらももったいつけた言い方で周囲に聞こえるように大きな声で話していました。つまり僕みたいな他所者には絶対に打たせないという決意なのでしょう。
結局、この日はジャグラーの女神は彼に微笑み、彼は最後の千円でBIGを引き、そこから閉店まで3000枚ほど出ていました。
このエピソードはハッピーエンドで終わりましたが、もしBIGを引けなければ足も使って台を攻撃していた可能性は80%オーバーだったと思います。
ちなみに僕の学生時代はスト2全盛時代で、ゲーセンで2台の向かい合った台で対戦するのが大人気でした。
当時は小技を当ててから投げや掴みに出る行為は全て「ハメ」と扱われていて、ザンギエフでチョップや足払いをしてからスクリューをやっただけでも、反対側の怖いチーマーに絡まれる危険行為でした。
ハメ1回目で「ドン!」と向こうの台をパンチする音。
ハメ2回目で「ガンガン!」と台をキックする音。
ハメ3回目でチーマーが席を立ちこっち側に来て首を掴まれる、そんな感じでした、
ザンギ派だった僕は、立ちスクリュー、ガードからのリバーサルスクリューを日々鍛錬していましたね。
と、どうでもいい話はさておき・・・
資金に余裕がないというだけで平常心を保てないこともあるのがスロットで、資金というのは本当に大事だなと思ったものです。
台パンには感謝
近くで台を叩かれたりすると単純に怖いですし、
「みんな辛い展開も我慢して打っているのになんでコイツだけワガママなんだ」
と腹が立ってくるかもしれません。
しかしそういう人を観察すると、まず勝っていないであろうことはすぐにわかります。
データも見ずに適当な台に座り、ハマればハマるほどアツくなり、台をガンガン叩きながらもお金を突っ込む。
店からすれば理想の客です。
そして勝ちを目指す打ち手にとっても、こういう客はどうしても必要です。
なので感謝しないといけません。
勝ちやすい店には、データも見ずに空き台に座る人が少なからず存在します。夜、ジャグラーで合算1/110の台が空いているのに、データも見ずにその隣の合算1/200の台に座って勝負する人とかです。
台パンする人もこれと同じような傾向があります。しかも台をガンガン叩くという「漢気(?)」を見せた以上、カニ歩きとかビビリヤメとか、そういう「みみっちい」ことはできません。となるとこういう打ち手は、有り金がなくなるまで突っ込むしかありません。
すべて自業自得です。パチンコスロットには依存症という問題もありますが、それを考えるのは当の本人と「上級」な方々の仕事です。
僕たち下民どもは他人様の心配をする必要もなく、店がたまに撒いてくれるエサを見つけ出してそれにありつくことを考えていればいいのです。残酷な言い方かもしれませんが、それが現実だと思います。
「あいつがやるならオレもやってやる」
となってしまうと、それはその人と同じレベルにまで落としてしまうので、絶対にやるべきではありません。
冷静さを保つグッズ
冒頭でも書きましたが、実際のところパチンコ屋の環境は相当悪く、あんなところでお金をむしられたらメンタルを持っていかれるのは当然のことです。
僕自身、バジリスク絆という機種を初めて打った時、あの機種の音のうるささにマジでビビりました。
時代劇みたいなマンガの台なのでおとなしい台かと思いきや、人間の鼓膜と脳を破壊するために設計されたような音で、一度ATに入った時の煽りっぷりはハンパじゃありません。
両隣にノリノリで出されて、その間に挟まれたら、確実にメンタルがやられます。
文字通り頰が紅潮して、目頭が熱くなり(=半べそ)、頭がぼーっとして、同時にイライラして、訳が分からなくなりました。
それ以来、自分を守るために
- 耳栓
- マスク
を常に使用しています。
マスクに関しては、タバコの煙、風邪などのウィルスの保護など本来の役割以外にも、顔を隠して平常心を保ちやすくするというメリットもあります。
夏場はちょっと邪魔なのですが、僕はタバコを吸わないこともあり、やっぱり他人の煙をもろに吸うのは割に合わないので、店内では常に着用しています。
人が少ないホールではマスクをしないこともありますが、それでも耳栓は必須です。
これがあるとないとでは、精神状態にも大きな差がつきます。
一時期は帽子も使っていて、いつも深くかぶっていましたが、帽子も夏場は蒸れますし、どうにも帽子をかぶるというのがあまり好みではなかったのでやめましたが・・・
ですが最低でも耳栓の使用。これだけはぜひオススメしておきたいと思います。これは騒音の煽りをブロックするだけでなく、鼓膜の保護、睡眠の質を悪くさせないのにも役立ちます。
他の人が暴れても感謝して、自分自身は心身ともにストレスを軽減して、快適に楽しみたいものですね。