どうも!
先日、花火通(ハナビ2)の最高設定である設定Hを打つ機会があったので、その時のことを少し書いてみようかと思います。
高設定ツモ!やったぜ!
と喜びたいところですが、実際の心境はかなり複雑で、パチスロを打つ意味についてこれほどまでに考えさせられた日もなかったかもしれません。
花火通の設定Hとは?
花火通の設定Hは、メイン子役の風鈴が狂ったように落ちまくるため、50枚のコインで7728Gも回ってしまうというとんでもない設定です。
コイン持ちがいいと言われる6号機のAT機で50枚あたり50Gくらいのものなので、この設定Hがいかにぶっ飛んでいるかお分かりでしょう。
しかし当然といえば当然ですが、その代償として設定Hはボーナス確率がBR合算で1/630と非常に重たく設定されています。
通常時のコイン減りはほぼないため、ボーナスで獲得したコインがそっくりそのまま手元に残ります。
とはいえこれで機械割は110%、期待収支にすれば終日稼働で50000円オーバーあります。設定判別も開始から数分で完了する上に勝率も99.7%という夢のスペックとなっています。
こんなクレージーな設定を考えたメーカーもメーカーですが、こんなもの実際のホールで使われるのか?
と当初は思っていたものですが、好んで使うホールも中にはあり、そういう店では旧イベント日とかに全台系で投入してくるパターンが意外とあります。
設定Hをツモ
そしてとあるホールの旧イベント日。
休日と旧イベント日が重なるとことさらにがんばってくれるお店ということで朝から抽選参加しました。
打ちたかったのは、導入からひと月ほどのエウレカ3。そろそろ全台シマにしてくるんじゃないかという予想でした。原作を見たこともなく思い入れがあるわけでもなく、ハイエナでちょっと触った程度ですが、この台はなんか自力感満載で面白そうなんですよね。
しかし番号が150番近くだったため、エウレカには座れそうもありません。
入場すると、北斗のシマが満席。エウレカはもちろん満席。まどマギも満席。マイジャグすら満席。リゼロも満席。という感じで、
「普段は設定に期待もできないけど、こんな日だしクランキーセレブレーションでもやるか」
と思ってアクロスシマに向かうもクラセレも取れず。ふと目の前に花火通が一台空いていたので、仕方なく確保しました。
そんな経緯で座った台なので、設定H狙いなんてものでありませんでしたが、この店は設定Hを使ったことが過去に3回ほどあったので、普通に期待は出来る状況でした。
そして打ち出すこと10G。風鈴が4回成立して早くも設定Hの匂いが漂ってきます。
ふと周囲を見渡すと他の台も風鈴が揃いまくっています。言葉は交わしませんでしたが、シマにいた全員が「全Hだな」と気づいたと思います。開店からわずか1分で全台系が分かる機種など、後にも先にも花火通の設定Hしかないかもしれませんね。
僕は設定Hを打つのは初めてなので
「やったぜ!高設定ツモった!」
「設定Hの機械割は110.9%か。終日ブン回せば期待値5万は堅いな」
なんて思い、開店直後にも関わらず意気揚々とぶん回し体勢に入りました。
これが苦行の始まりとも知らずに・・・
苦行すぎた「誰得」スペック
途中経過は一切省略しますが、僕はこの台をぶん回しました。
年甲斐もなく、「誰よりも回転数をつけてやる!」と意気込み、若者のグループをライバル視してひたすら回転数をつけに行きました。
途中、トイレに立ったのが2回。
電話で席を外したのが10分弱。
口にしたのはカフェオレとミルクティーの2本のみ。
そして22:45。。。
若者グループですら閉店数分前には切り上げていったのに、僕は最後の1秒までこの台にかじりつきました。
そしてシマを見渡せば、真っ白に燃え尽きたオッサンがただ一人・・・
頭上のデータカウンターに目をやると、
総ゲーム数10080G。
BIG6回(1/1680)
REG5回(1/2016)
ボーナス合算1/916。
BIG/REG共に1/1260で、合算1/630の仕様なのですが、どちらも確率以下でした。
圧倒的苦行っ・・・!
しかし、それよりも圧倒的なのが、こんなボーナス確率でも差枚数は1700枚ほどのプラスで終えたということです。
ちなみに履歴はこんな感じでした。
途中の
1716R
2071B
1430B
この区間はもはや無の境地でした。
5200Gでボーナス3回ですからね・・・ずっと下皿プレイでしたが。
ボーナス合算が1/630の機械なんだから重たくて当たり前、と思いたいところですが、これを合算1/120のマイジャグラーの設定6の確率で例えるなら
350R
390B
260B
という感覚です。一時的には普通に起こることとはいえ、マイジャグの6でこんな展開になったらダルいですよね。
打ちながら思い出していたのは、人間の1時間は、犬にとっては7倍、実に7時間分もの重みがあり、犬を鎖につないで待たせていた1時間は、犬にとっては7時間もの重みがあるそうです。
確率の3倍ハマリは、マイジャグの高設定を打つ人間ならばわずか30分で駆け抜けられますが、花火通の設定Hならば3時間弱の時間が必要となります。
死にたいのに死ねない手塚治虫の火の鳥。
死ぬとセーブポイントまで死に戻るリゼロ。
不死身の忍者、薬師寺天膳が出てくるバジリスク甲賀忍法帖。
などなど、死にたくても死ねない系の物語に想いを馳せながらひたすらパチスロと戯れていた一日でした。
まあ30000円以上勝たせてもらったので文句など出ようはずもないのですが、ただ普段打っているジャグラーとかも、そろそろ当たるという期待感が濃いか薄いかの問題で、確率や期待値の本質的にはこれと変わっていないんだなぁ、むしろ今日に関しては110%と、普段なら垂涎もののマイジャグの6と同等なのかと思うと、少し寂しい気持ちにさせられました。
花火通の設定Hをツモった時の心得
ここからは少しだけ実践的な内容を。
幸か不幸か、もしも花火通の設定Hをツモったならば、この内容を思い出していただければ幸いです。
日当5万のバイトと割り切る
設定Hは、最初の1時間くらいはよくても途中で必ずダルくなってきます。展開は予想通りの展開になること請け合いで、問題は心身の疲れです。ダレてきたら、自分は機械割110%の高設定台に座っているんだと何度も自分に言い聞かせます。
いくら旧イベント日といえど、ホールを見渡せば機械割100%以下の低設定台を打っている人が大半です。
そんな中、自分だけは圧倒的な安定感で勝ちが約束された機械に座れているわけです。
しかもその価値は終日ぶん回せば50000円以上。
余談ですが、期待収支の簡易的な計算式は、
ゲーム数 x 3 x 0.1 (10%の割)
です。
10000G回せば、10000 x 3 x 0.1 = 3000枚の期待収支となります。
スロットを打つ目的は人それぞれあれど、やはり勝つことが大部分を占めるのではないでしょうか。昨今のホール状況で3000枚の期待値を積めるなんて圧倒的偉業ですのでやはりありがたく打つべきなのでしょうね。
とはいえ正直なところ、どうせなら楽しみながら勝ちたい。設定Hなんか打ってても楽しくない。そんな気持ちも当然湧いてきます。特にリゼロタイプの台を打っているとそんな気持ちになりますが、設定Hはそれを凌駕する退屈さです。
こんな宇宙時間を過ごすような台を打つくらいなら、設定Hより少し出玉率が劣ってもいいから設定6を打ちたいと思いもしましたが、ただそれも設定Hが確定したから言えることなんですよね。もしこれが全Hでなくて全6だったりしたら、「Hじゃないのか。チッ、やる気ねえなぁ」とかいってきちんと判別すらせずに捨てていたかもしれません。
そう考えると、わかりやすく目に見える形に餌を与えてくれたお店に感謝して、必死で回転数をつけるべきなのでしょうね。
早い段階で専業に売りつける
もう一つのオプションは、設定Hだと分かった段階で誰かに売りつけてしまうことでしょうか。
専業者の中には、打ち子(代打ち)を連れてきている人がいます。彼らは打ち子に一日一万円とかのバイト代を払っていることが多いので、できる限り早い段階でプラス期待値の台をあてがってやりたいという気持ちがあります。
彼らは花火通のHに5万円の価値があることはきちんと理解してくれるので、あとは交渉次第でしょうね。
午前11時前とかの早い段階で2.5万円とかで売りつければ、残りの時間で期待値5万は積める。打ち子のバイト代を差し引くと、相手は
50000 - 25000 - 10000 = 15000
と、1.5万円ほどの確実な利益を見込めることになります。
もし相手が、「いやオレは自分でもっと期待値の高い台を探す自信がある」と考えればこの交渉は成立しませんが、「チ、抽選も悪かったし、朝イチ座った機種もスカしたっぽいし、これで手を打っておくか」となる可能性もゼロではありません。
これをきっかけに仲良くなって情報交換なんてこともなきにもあらずですしね(個人的には面倒の方が多いと思っていますが)。
ただこういう交渉はできる限り目立たないところで行うのがよさそうですね。店内やSNSとかネット掲示板などの目立つところでそういうやり取りをすると、店からマークされかねないので十分すぎるほどの注意が必要でしょうね。
早い段階で設定Hを売っ払って、自分はハイエナとか別の後ヅモに回る。僕はこれも一つの手だとは思います。ですが、もしまた設定Hをツモれたらどうするかと自問したら。。。僕は前の苦行に懲りずに「日当5万のバイトぉ!」と割り切って自らの手でぶん回しにかかる気がします(笑)
小役の取りこぼさないことを重視
最後に、これは基本中の基本かもしれませんが、ノーマルタイプの台は
「小役をとりこぼさないゲー」
です。
これは設定Hを長時間打っていると非常に強く感じます。
とにかくボーナスが当たらないので、小役の重要度がいつも以上に浮き彫りになります。
ハナビは、チェリーと氷(スイカ)を取りこぼす可能性があります。ハナビの小役回収は決して難しいレベルのものではないので、普通に打っていれば1日打ってもスイカを取りこぼすこともありません。
しかし設定Hだけは特別です。設定Hはとにかくハマる上に、小役の大半が風鈴なので、
「はいはい、どうせ風鈴だろ!」
と考えて打ち方もだんだん雑になってきます。
またスマホで読書やら動画鑑賞をしながら打ちたい気持ちに駆られますが、ハナビでそれをやるにはそれなりの訓練が必要だと思います。
僕は、アクロス台を終日打ったとしてもスイカや氷を一度もこぼさない自信はありますが、設定Hを打っているときはどうもダメです。集中力の欠如なのか、とにかく気怠いからか、打ち方がどんどん雑になってきます。
そして一度、また一度と取りこぼし、しまいにはチェリーすら取りこぼす始末です。
この日、覚えているだけで氷を12回こぼしました。それだけで180枚のロスです。覚えていない部分や、不発フラッシュで氷かハズレかどうかわからないもの、寝ぼけていてチェリーを取りこぼしていたものを含めれば250枚以上のロスはあったかもしれません。
ここまでロスすると機械割で1%近くは変わってきてしまいます。
トイレにも立たずにぶん回して小役をこぼすくらいなら、定期的にリフレッシュしてしっかり打っていた方がよかったんじゃないかと思うくらいです。
はるか昔の4号機の時代であれば、小役が当選しなかったり取りこぼすと、「小役高確率状態」に上がります。この状態は小役を揃えるかBIGボーナスを引くまでリセットされないので、設定Hみたいなハマリが日常の仕様の台であれば取りこぼしのロスは最小限になります。
しかし5号機以降は、取りこぼした小役は二度と戻ってきませんので、ただただ損をするのみになります。
まあ取りこぼしのロスも含めても機械割109%は堅いと思うので、余計なことはぶん回さずに打った方がいいとは思うのですが、やはり取りこぼしは気分悪いですね。
設定Hを打ち切った心境
と、こんな感じで花火通の設定Hを打き切った時の話となりますが、打ち切ったあとの心境としては、
- こんな苦行、もうイヤだ
- さすが勝率99.7%、ありがとう
- 手堅く期待値を積めて嬉しい
こんな気持ちが入り混じった気持ちでした。
そして一つ感謝したいのは、これを打ち切ったことによって、圧倒的なまでのハマリ耐性ができたことです。
1700G、2000G、1400G みたいなハマリを乗り切った後では、ジャグラーの中ハマリが赤子のようにすら見えます。実際には他機種はコインがガンガン削られてのハマリなので、同じ心持ちのはずがないのですが、
「どうして当たらねえんだよ」
みたいな短気はどこかへ消え去った気がします。
そう考えると、設定Hは定期的に打って精神の鍛錬に活用するのがいいかもしれません。まあ苦行とは言いつつも高設定には変わりないので、次に打てる機会が訪れるかすら不明ですが・・・