データ分析・攻略

「ハイエナに依存するリスク」

先日、最近の収支みたいなことを書いたのですが、その中でハイエナの比率が5%とかなり低くて自分でも驚きました。

普段からジャグラー依存症のためハイエナの比率とかはあまり意識していなかったのですが、ある意味これは「時代に合った立ち回り」をしていたのかなと思ったりもしたので、今回はこの点をもう少し書いてみようと思います。

ハイエナのデメリット

ハイエナは再現性が高くて取り組みやすく、低設定しかないホールでも打てる、攻め引きのタイミングが明確で、いろんな機種が打てるので個人的にはわりと好きです。

積極的にやるかどうかは人それぞれですが、パチスロで勝つためには絶対に知っておくべき立ち回りだと思います。

もちろんデメリットもあり、個人的には

  • 台を探すいわゆる徘徊行為が目立つので他の客にウザがられる
  • マイナス期待値を叩かないのでホールに嫌われる
  • 打てない時間も多く徘徊している自分に嫌気が差す

といった部分が特に気になります。

あと年齢がどうこうと考えたくないものの、自分のことをオッサンだと認識しているためか「いい歳こいて・・・」みたいな意識は明らかに働いています。

そして、真面目に取り組めば取り組むほど、打てる台に出会えない時の徒労感も激しく、真面目な人ほど台を取るためにみっともない行為をしてしまいがちです。人によっては他の遊技客の視線が気になったりと、メンタルに来やすい立ち回りなので、そこを麻痺させられる人でなければこれをメインにして日々稼働するのはなかなか難しいと思います。

まあ恥なんてのは一銭の得にも損にもならないモノなので気にしないほうが幸せになれそうな気もしますが、今後はそうもいってられないかもしれません。というのは、今後はハイエナを泳がせておく余裕のないホールが増えるかもしれないと思っているからです。

ハイエナの損害額?

僕の地域はスロエナに関しては概ね寛容ですが、パチンコの遊タイムに対しては非常に厳しい対応をとったホールもいくつかあります。普段スロットしかしない人があるホールのパチンコフロアに足を踏み入れただけで、「海のシマでハイエナしたら出禁にするぞ」と脅されたこともあったそうです。

中には完全野放しのホールもありますが、そこでさえ遊タイム搭載の大海4をすべて遊タイム非搭載の沖海5に入れ替えていました。今までなら大海シリーズと沖海シリーズを半分ずつにしそうなものなのに、あえて天井非搭載の沖海だけにするあたり、遊タイムが海コーナーにはそぐわないと考えているのでしょう。

これはハイエナが刈り取っていく期待値というよりも、ハイエナの存在が、既存の常連客の遊技意欲を削いでしまうことをホールが本当に危惧したたかと推察しています。

僕は昔、妻と二人でとあるボッタ店で等価の海物語をジャンキーのように平打ちしまくっていた時期があります。

収支度外視で海のシマに住み着くとその常連コミュニティに参加する資格を与えられるのですが、常連の人たちはみなオカルト全開で、あの台は金魚群が出たからまだ伸びるだ、この台は339(リーチ目)が出たから追ってる、そっちの台はサカナが3回外れたから明後日くらいまでは打てないだのとオカルト情報の交換をするのです。余談ですが、この地域では魚群を「サカナ」と呼んでいました。金魚群は「キーン」といいながら手を左から右に流せば伝わります😅

こういうコミュニティの中に突如「海愛」のカケラもない若者が現れ、スマホを見ながら退屈そうに天井近い台だけを狙い打って、用が済んだらハイサヨナラみたいな立ち回りをして勝っていったら常連客は面白くないでしょう。下手したら天井ギリギリの台でさえ「〇〇さんが頑張った末にヤメた台だから・・・(カマを掘るのは無礼にあたる)」なんて考えでプラス期待値をスルーしかねない人たちですから。

ホールはそんな常連の「和」を乱されなくないから「スロットは好きにしてもいいが、海のシマだけは荒らすな」といったのでしょう。

こんな感じで、最初のうちはシマの環境保全が最優先で対策をしていた気がしていて、ハイエナに食われる期待値はそこまで気にしていなかったと思います。それをいうならスロットは昔から天井があったわけですからね。

ハイエナを飼えなくなる時代

しかし今後はホールの期待値の分配に対する考えが変わるかもしれません。

これまではパチンコ屋も賭場の胴元みたいな感覚で、「ホールは弱肉強食の鉄火場だ。勝った負けたはお客人同士で勝手にやってくれ」みたいな意識もあったのかもしれません。

しかしいよいよ経営がヤバイとなれば、「プロ層を排除すれば、今まで彼らに食われて闇に消えていた、月に〇〇円分の期待値が一般客の間で動くことになり、そうなれば本来大事にするべき一般客の懐にも少し余裕ができて、長期的な稼働と利益にいい影響を及ばす」みたいに、今まで考えなかった細かいレベルで物事を考え出す可能性も否定できません。

例えばですが、会員カードの遊技履歴やホールコンのデータを分析して、ハイエナしかしない打ち手を識別したり、そういう打ち手が毎月抜いている金額を算出したり、さらにはハイエナを排除することで得られる直接・間接のメリットが可視化され、さらにハイエナオンリーの打ち手を排除するためのハウスルール作りやプロ対策などのノウハウなどが確立されて、それが大手ホール法人内で共有されたり、ホール営業のコンサルみたいなのが中小のホールも含めて広めるようになったらこの流れは一気に進むかもしれません。

5号機が完全撤去を目前に控えながらも各ホールはいまだに相当数の5号機を抱えていて、これらを6号機に置き換える費用だけでもバカにならないのに、置き換えた後の機械からは利益を上げることがますます困難になっています。

機械の選別をシビアにするにしてもこの時期はとにかく6号機に置き換えなければベニヤでシマ封鎖しか対策がないわけだし、安易にパチンコへの転換といってもそれにも費用がかかるでしょう。スロット専門であればホールのブランディングなどもあるので費用以前にパチンコの(再)設置は難しいかもしれません。

各台計数機に加え、セルフ景品交換機などを導入するなど、ホール側のコスト削減努力はありますが、そもそもが高コスト体質のパチンコ店ではできる費用削減にも限界があるでしょう。

コスト削減はもう限界なのに利益が伸びる要因も見えないとなれば、今まで見過ごしてきた勝つだけのプレーヤーを排除する方向に動く可能性も否定できません。もしそうなってしまえば、今後出てくる6.3号機だか6.4号機だかが今まで以上のハイエナ仕様でなろうとも、そもそもハウスルールによって排除されたら元も子もありません。

ただこれは打ち手の勝手な思いつきでもなくて、実際にエナ専を排除すると宣言して話題になったホールもいくつかあるようです。

冒頭で書いた通り、これさえ徹底していれば低設定しかないホールでも期待値的にはプラスにできるのがハイエナの大きな魅力です。しかし、度を越した打ち手は他の遊技客から見栄えがよろしくないのも事実です。

僕がそれを強く感じるのは、ハイエナをする人のマイナス期待値を絶対に打たないという強い決意です。何時間でも台を探したり、ヤメそうな台を執拗なまでにマークしたり。これは何も後ろに張り付くというわけではなく、シマを何度も歩くだけもです。ハイエナをしない遊技客だって、毎日何十回も何も打たずに徘徊するハイエナの顔は覚えますし、明らかに自分の台をマークしていると気づいているものです。なのに、相手は養分だから気づいていないと思って徘徊を繰り返す人もいて、それを嫌がる一般遊技客がいれば、それはホールにとっても排除したい理由になると思います。

だからこそ僕は、ハイエナで長くやりたいならたまに安い台や設定が分からない台を平打ちをするくらいの「可愛げ」を持つべきだと思っています。打てない時にますます必死になって徘徊するのではなく、そんな時は目立たないうちに撤収するか、あるいは期待値プラマイゼロの台を打ったり、たまには適当な台を打つのもいいでしょう。期待値を理解しているエナならば、低設定でも少し打つくらいなら大した問題ではないとわかるでしょうし、そこからなにかヒントが得られるかもしれません。

上述のネットで話題になったホールも、「高設定を探すのは本来のスロットの楽しみなのでどうぞやってください」といっていましたし、設定狙いではマイナス期待値を叩くことは避けられないし、展開次第では再プレイ上限を超えて現金が入ることも多いし(ホールは現金投資を歓迎します)、見栄え的にも大半の遊技客と変わらないので、それもホールが設定狙いを問題視しない理由なのでしょう。軍団できたり、1ゲームも回さずに即休憩とかやるのはまた別ですが・・・

そういう意味では、たまにジャグラーを打つなんてのは効果的だと思います。ジャグラーは高設定確定も天井もないので、これを打つということはホールを少しは信用していて、マイナス期待値を受け入れて勝負をしているという意思表示になりますし。

養分になれ

仮の話ですが、僕が実際にいくホールで常連客やスタッフに僕の顔写真を見せて「コイツはエナですか?」と聞けば、「いやバケ先行台が好きな養分だよ。たまにAT機も打ってるけどザコでしょ」と答えることでしょう。

それを聞いた店長は、僕みたいなのを出禁にしようとは思わないでしょう。こうなればしめたもので、たまに僕が高期待値の台ををカサカサ奪取したとしても「Congratulations!!」と白服に囲まれて祝福すらされるかもしれません。

これがエナ専なら「またアイツか…会員カードを複数枚使ったり、落ちてるコイン拾ったらそれを理由に出禁にするんだけどな」なんて思われてるかもしれないのに、ですよ。

「ちょっとハイエナ以外で勝ったくらいで調子に乗るなよオッサン」といわれるかも知れませんが、ホールの経営がいよいよ危なくなれば、こんな近未来もありうるんじゃないかとわりと真面目に思っていて、そうなった場合には単にプラス期待値を探すだけでなく、自分が他の客やホールにどう映るかまで意識して立ち回る時代がくるのかもしれません。

プロ()であれ娯楽であれ、この時代にスロットを続けるっていうのは、やはりスロットが好きなんだと思います。であればこそ、勝っている人は楽しませてくれるスロットへの感謝も込めてたまには期待値至上主義的なスタンスから一歩引いて「可愛げ」を見せたりと、長くゆるく楽しむ方法を考えるべきかと思います。

もし収支まで追跡されて勝ってる人間は全員出禁といわれたらどうしようもないですが、さすがにそこまではないと思っています 😅

 

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