今回は、「ローリスクで設定狙いをする方法」について少し書いてみたいと思います。
先日、こんなツイートをしました。
マイ3 -27K
猛獣王設定狙い -2K
ハイエナ +11KRESULT -18000
マイジャグはやる気のないシマと知りつつも、自分の台こそ眠れる高設定と夢見て3時間も粘り反省
連休中はスロキチ度MAXでしたが、なんだかんだプラスでした。
早く仕事したくて堪らない、ハズはないか…
#毎日収支公開2019 pic.twitter.com/4nAdOq799S
— サイッチー@スロ中年 (@saitchymws) 2019年5月6日
マイジャグの-27Kについては、ブドウと単独REGに踊らされて全体的にやる気のないシマで深追いをしすぎた僕の責任です。シマ全体で見るとかなり弱かったので、低設定でたまたま設定差の大きい部分だけ引いてしまった結果かと思っています。
今回はマイジャグの話ではなく
「猛獣王設定狙い -2K」
という部分を詳しく書いてみたいと思います。
設定狙いにおいてはなにが正解というのはないと思いますが、やり方次第ではほぼノーリスクで「ワンチャン」を狙うことも可能で、その方法と考え方みたいなものを書いてみたいと思います。
猛獣王が気になった理由
まず、猛獣王に座った理由ですが、この日はホールの特定日でした。
このホールは、特定日だけいろんな機種に設定を入れてきます。特に新台導入後の特定日は新台に期待できるホールです。それ以外の日も設定を入れているのかもしれませんが、ジャグラー以外は稼働が悪くて誰も気づきません。
わかりやすく全台系コーナーを作ったり、各機種に散らしたりと、日によってテーマは違いますが、特定日はかなりの盛り上がりを見せます。
朝イチは別のホールでマイジャグで負けてしまい、午後3時ころにこのホールへ行き、ホール全体を見ていたら猛獣王に少し気配を感じました。
猛獣王は4台設置だったのですが、最初の2台がプラマイゼロ付近をウダウダと耐えるグラフで、残り2台がプラス2000枚です。そして、プラス2000枚の台のうちの一台がヤメたので、
「もしかしたら全台高設定、ニブイチ、機種に一台など高設定の可能性はあるかも」
と思い、この台を押さえてみました。
リスクとリターンを考える
気になって押さえはしたけど、いざ打ち出すとなると躊躇しますよね。
こんなとき、特に気になるのは残り時間です。
このときは午後3時近かったので、今から高設定を掴めば数時間ほど回せます(Aタイプなら閉店ギリギリまで回せますが、AT機なのでやめ時は早めになります)。
このホールは、ハンパな設定で誤魔化さず設定6もしっかり使ってくれるホールだと思っているので、うまく設定6を掴めれば、110%を6時間ほど打ち、期待値的には25000円くらいは取れそうです。
まあこの機種に関しては、というかこのメーカーの機械全般に言えることですが、機械割詐称疑惑も一部にあるので、設定6でも107%しかないんじゃないかなんて言われていますが、それでも高設定で機械割マイナスということも考えられないので、設定に期待できるならば狙ってみる価値はあると思いました。
逆にハズした場合ですが、設定1の機械割がだいたい97%なので、6時間打てばマイナス期待値は8000円くらいになりますが、6時間も全ツッパすることはほぼないでしょう。
そう考えると、設定6の期待度が50%ほどあれば、トータルの期待値は十分にプラスといえます。
ですが、期待度50%ということ自体が勝手な推測で、もしかしたらそんなに高くないかもしれません。そこで、状況を以下のように整理してみました。
- 残り時間は数時間だけ
- 差枚プラスの台=高設定というのはさすがに考えが甘すぎる
- ただ特定日ということもあり、こういう台が素直に高設定ということも往往にしてある
- ちなみにこの台をヤメた人は年配の男性客で判別をして捨てたとは思えなかった。むしろ満足ヤメに見えた
- 全台系、ニブイチかもしれないが、希望的観測にすぎない
- もしかしたら隣の台だけが当たり台かもしれない
という感じで、期待と不安要素が入り混じっています。
リスクゼロで設定判別
そこで僕は
一回初当たりを引くまで打ってその中で見えた要素で判断しよう
と考えました。
ちなみにこの時、この台の回転数は200Gくらいでした。この機種の天井は800Gですが、期待値プラマイボーダーはかなり低く、200Gからならば期待値は300円ほどプラスです。
このホールは非等価ですが、貯メダルがまだ500枚あるので、仮に天井までハマったとしても現金投資は4000円ほど、換金ギャップとしては500円弱ですみます。
そう考えると、期待値的にはほぼプラマイゼロで、この台の初当たりを一度取りに行けます。
これはあくまで期待値の話ですので、もちろん負けるかもしれませんし、勝つかもしれません。しかしここではそれは重要ではありません。重要なことは
「もし高設定に座れていれば、残り時間で最大25000円の期待値を取れる」
というリターンに、リスクがほぼゼロで投資するという行為です。
ここではリスクを最小化するために、一回の初当たりを取る中で設定推測要素を見るという判断をしました。
この機種は設定推測があまりしやすい機種ではなく、
- 通常時に「肉」を10個貯めると受けられる「肉ジャッジ」で、高設定ほどAT直撃や当たりやすいCZ(獣ロワイヤル一匹かパトカバチャンス)が出てくる可能性がアップ
- AT終了画面での設定示唆(全員集合)、確定演出(トロフィーとプレートの色)があるが選択率はそこまで高くない
から設定推測をします。
初当たりを一回取る中で、これらの要素を確認できればさらに続行。何も確認できなければそこでヤメというスタンスですが、仮に高設定だったとしても、たった一回の初当たりでは何も確認できない可能性の方が高いでしょう。
たった一回の初当たりで何がわかるんねん
という感じです。
でも僕はこれでいいと思って打っています。何もわからなければリスクゼロでヤメ。何かいい要素が見えればそのまま続行という狙いでした。
打ってみるとこの台は投資300枚から初当たりを引き、設定示唆も確定もなし、肉ジャッジは2回ありましたが設定差の強い部分は確認できず。
ということで、AT終了後に引き戻しなしを確認したところで、当初の自分との約束通りに即ヤメし、マイナス100枚程度で終了しました。
ちなみに閉店時にこの台のデータをみたら、プラスだった2000枚は最終的にほぼ全飲まれしていて、代わりに隣の台がプラス3000枚で終了していました。
この日を全体的に見ると、各機種に散らしている感じだったので、おそらくこの日は「機種に一台」という配分で、隣の台が当たりだったと思われます。
こういう後ヅモ的な設定狙いにおいては、高設定か低設定かを白黒つけようとするのはトータルで見れば得策ではなく、リスクを抑えつつワンチャンで高設定に座れればいいと思っています。いい要素が見えなければ席を立ち、他のチャンスを探す。
残り時間が少なくなればなるほど得られるリターンも減り、それに合わせて取れるリスクは減っていきます。特に午後から参戦するような場合は、他の人がすでに判別して捨てた可能性もあるので、朝イチ台と同じような動きはできません。
朝イチで自信や期待感を持って押さえた台ならば、もっと打つべきでしょう。しかし他の人がすでに捨てた台で、仮にツモれたとしても残り時間も限られていることを考えると、あまり深追いするのも得策ではないと思います。
特定末尾の台番号の法則に一致しているとか、強い根拠が見つかったら遅い時間から追うのもいいですが、今回の僕の場合、「なんとなく良さげだから」というだけで座っているので、これ以上のリスクは取りたくありません。
でももしかすると高設定かもしれないし、他に期待できる台も見当たらないから「ワンチャン」だけ狙ってみたい。そんな気持ちで触り、何もわからないという理由でヤメました。
他機種にも応用できる
今回は猛獣王という、お世辞にも人気機種とは言えない機種を例に挙げましたが、これは他の機種にも応用が効きます。
例えばバジリスク絆で、「グラフだけ見れば高設定っぽい台」が空いた時。グラフだけを見て飛びつくのは怖いですが、その台が3スルーくらいしていれば、期待値的にはほぼリスクなく初当たりを取るまで打つこともできます。
その台が本当に高設定ならば、3スルーなら期待値は十分にプラスです。逆に低設定だったとしても期待値的にはお遊び程度ですみます。
実際に僕はそういう感じで高設定濃厚台に座れたことがあります。座ってすぐに謎当たり同色を引き、「これなら追える」と続行したらやはり挙動がよく、確定は出ませんでしたが、午後7時前から4000枚獲得したこともありました。
期待値プラマイボーダーの台を打つというのは、いわゆる趣味打ちをする方にぜひオススメしたい打ち方なのですが、後ヅモ狙いにおいてもリスクを抑える方法として使えます。
ハイエナ的には「こんな浅いところから打ったらダメだろ」というラインでも、ローリスクで高設定を狙いにいくという考えであれば有効だと思っています。
ただ注意点としては、これはあくまでも期待値的にリスクが低いというだけで、機種によっては座って即天井直行でサクッとマイナスを抱え込むこともよくあります。
僕もつい先日、ホールから煽りがあった機種にとりあえず座ったら、そのまま天井付近まで連れて行かれました。もう少しハマってくれれば、宵越しの天井にヒットするので、据え置きかリセットかを確認できたのですが、宵越し天井の直前に当たってしまい、最初の1 時間で20Kマイナスということがありました。その時には他の人たちはもう席を立った後だったので、僕も何もわからないままヤメました。
朝からこういう展開を食らうと萎えますが、そんな時でも期待値的には大したマイナスではないはずです。こんな日もあれば、逆に低設定に座っているのにいきなり出玉ができてしまうこともあります。
いい展開も悪い展開もすべてを平均してローリスクという話なので、ある程度は財布と心の余裕を持たないといけません。
あと大事なことは、出玉があるからというだけの理由で続行しないことでしょうか。
オスイチで天井直行で-20Kということもあれば、いきなり+20Kということもあります。これらをすべて平均しての期待値なので、高設定挙動をしていないのに出玉があるというだけでツッパとかしてしまうと、トータルでは勝ちが遠のくと思っています。
捨てるのは悪いことではない
リスクを最小限に抑えてチャンスを取りに行くこの方法ですが、やはり高設定を捨ててしまう可能性はあります。
以前、設定発表をしているホールで打っていた時にホール内で挨拶をするようになった人がいます。
いかにもスロプロという感じのこのオニイサンは、朝は余裕で一般入場とかしていて、波の荒い機種ばかりを好み、尻が軽いくせに夜にはだいたい高設定に辿り着いているというスロットのバケモノみたいな人で、僕は彼の動き方や考え方を参考にしてから収支が改善した気がします。
ある日その人は、スーパーブラックジャックという機種に午後から座りましたが、1時間もせずに席を立ちます。
このホールは、夜になるとマイクアナウンスでどの機種が全台456とか、ニブイチ6とかそんな感じで設定を教えていました。
当時もこの手の煽りは営業停止レベルの禁止事項だったはずなのですが、このホールはリニューアル直後ということもあり、かなり無茶をしていました。
もちろん「設定6」とかは具体的には言いませんが、「幸せ」とか「情熱」とかそんな感じの言葉で、設定4、5、6にそれぞれ対応した単語が決まっていて、少しホールにいればすぐに意味がわかる言葉でした。
その日の夜、マイクアナウンスで「スーパーブラックジャックが全台456」だとアナウンスをしていました。
その人は全台シマに座れていたのにあっさりと捨ててしまったのです。
あとで

と聞いたら、

といっていました。

と聞くと、あっけらかんと

といい、その時の会話がすごい印象に残っています。
もちろん設定が入っているホールを探すというのが前提ですが、勝っている人は何かすごい能力があって「この台は絶対高設定!」とか当てているのではなく、少しでも勝てる可能性が高い機種や台に自分を寄せつつ、リスクを抑えて期待値がプラスになりやすい行動を繰り返しているのだなと思ったものです。
彼の場合、高設定を打ち切ることもあれば、自信を持てずに捨てる時もある。でもトータルで見れば圧倒的に高設定を打っている方が多いので収支が上がる、という感じでした。
乱れ打ちと紙一重
ただしこの方法は、非常に難しい部分もあります。
それは、側から見ると乱れ打ちと大して変わらないからです。
アレも打ってコレも打つ、そのあとはGOD狙いをして、最後はジャグラーで燃え尽きる。なんて乱れ打ちをしていたらトータルで勝ち越すのはかなり難しいでしょう。
乱れ打ちとの違いは、自分の立ち回りの根拠、取るリスク、得られるリターンや期待値を合理的かつ客観的に説明できるかどうかだと思います。
僕はこの日は猛獣王を触ったあとはムリをせず、ハイエナを少しだけして撤収したので期待値的には以下のような感じです:
- マイジャグ(設定1と仮定)、96.7%を3000G = マイナス297枚
- 猛獣王(設定1と仮定)、200G〜 = プラス16枚
- 絆エナ = プラス150枚
トータルすると期待値的にはマイナス131枚です。マイジャグの設定が2だったならマイナス期待値はもっと小さくなり、この日のトータルでは76枚のプラスとなります。収支的にはマイナス18000円ですが、期待値で見ると大したことがないとわかります。
先ほども書いたように、パチンコ・スロットは、やりとりしている期待値はわずかであっても、短期的な収支では数万円単位でぶれることが日常茶飯事です。ミドルスペックのパチンコや旧基準AT機など、波が荒い機種であれば数十万円ブレることも現実的ですし、ジャグラーでさえ10万円くらいはごく普通にぶれます(上にも下にも)。
そのため、期待値マイナスはわずかなのに18000円負けることは普通に起こりますし、逆に低設定しか打っていないのにプラスになってしまう日もあるので、ある程度の期間での結果を見るのが重要になります。
今日の場合、実際に狙ったシマの1台は高設定っぽかったので、高設定があるという推理に関しては当たっていました。
この日に関しては「機種に一台だけ」という感じでしたが、全台っぽいことやニブイチみたいな配分のこともあるので、そこまでズレた狙いではなかったかなと思います。
こういう感じでいろいろと考えてやってみて、しばらくしてもうまくいかないなら、狙っている状況自体に期待値がないという可能性が高まります。そんな時は、ライバルを含めたホール状況を見直したり、「高設定に期待するボーダーライン」をあげてみる必要があるのかもしれません。
また残り時間がどんどん少なくなるとムリもできなくなるということも忘れてはいけません。この店は人が多かったので、面倒になって退店してしまいましたが、夕方以降にここに残って低リスクでできることがあるとすれば、
- 高設定確定が出た台が空くのを狙う
- 設定4以上はほぼ確実なレベルのジャグラーが空くのを待つ
- ハイエナ
くらいでしょうかね。
ただ人の多さを考えると、効率はかなり悪そうです・・・
「見」もやはり大事
ここまで、「乱れ打ちチックな攻め方」でローリスクでワンチャンを狙う方法もあると書きました。またこれはよく言われることですが、スロットにおいては「見」(ケン)もかなり大事かと思います。
台に座って打っているときは他の台の様子が見えませんが、ホール内で見をしていれば、他の台の様子を見ることもできますし、他のもっとよさげな台が空いたとき、すぐに押さえることもできます。仮に高設定確定した台を知っていて、それが空いたりしても、僕が猛獣王を打っていたら気づけなかったりしますからね。ただこの日は、そういう状況を何も知らなかったので猛獣王をペチペチやってました。
また、一つのホールに留まって状況をみていれば、どの台がかなり強いとか、誰と誰がつながっているとか、専業やグループの人が粘っているから何か強い要素があるんだろうとか、そういうこともかなり見えてきますし、いろんな台をみていれば実際に確定演出を目撃したりすることもあるので、「今日はここで立ち回る」と決めて一つのホールである程度耐えるというのもいいのかもしれません。
僕は一つのホールでじっくりと徘徊して状況を見るのが苦手で、それは僕自身のせっかちな性格が関係しています。じっくり我慢するよりもどんどんホール移動してもっといい状況がないかチェックしたり、ハイエナできそうかチェックしたり、面倒になったら帰ってしまいたいという感じなのです。自分はこういうスタイルと割り切っていますが、ここは人それぞれでしょうか。
かといって見ばかりしていてもチャンスは巡ってこないかもしれないし、かといって乱れ打ちをしたら勝てないし、そう考えるとスロットで勝つというのはなんとももどかしく、スロット自体やスロットで勝つことに楽しさを見出せないと続けられないゲームかもしれないですね。
僕がオッサンになってもまだスロットを打っているのは、単純にゲームとして楽しい部分もありますが、自分さえしっかり動けば、仕事と違って誰に指示されるでもなく、自分の時間でお小遣いくらいを探せるということに嬉しさを見出しているからでもあります。
ただ同時に、実際に店に足を運んで、自分の時間を捧げないと絶対に勝てないという現実もあり、いつまで続けられるかはわかりませんが、これからも楽しめたらなと思います (^_^)
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