どうも!
最近GOGOランプを全く浴びていなくて手足が痺れてきたオッサンです。
というのは嘘ですが、外出自粛が長引くとさすがに気が滅入りますね。
先日、パチンコ業界人の現役設定師さんがYouTubeで依存症について語っていました。
業界にいる人がここまで切り込んだ発言をするのは、勇気ということもありますが、それ以上に業界の現状や将来について思うところがあるからだと思いました。
そこで今回は現役設定師さんにコバンザメ(別名ネタ古事記)させてもらい、かつて依存症でレッドゾーンに足を踏み入れた僕自身の考えを書いてみようと思います。
業界の依存症対策はポーズ
依存症対策といえば
「リカバリーサポートネットワーク」
「当店には安心アドバイザーがいます」
「自己申告プログラム」
あとは液晶に出てくる「〜は適度に楽しむ遊びです」っていうあのメッセージですが、実効性ゼロの「ポーズ」に過ぎないと思っています。
あれで「パチンコ業界は何もしていないじゃないか」という批判をかわす効果くらいはあるのかもしれませんが、もし国も業界も本気ならば、あんなぬるい対策にはならないはず、つまり誰も本気ではないということになります。
学生時代にパチンコで借金200万
ちなみに僕は、学生時代にパチンコ・パチスロに依存して借金を抱え青春時代を棒に振った経緯があり、依存症のつらさは知っているつもりです。
最近はパチンコ店のトイレに入ると下のようなポスターが掲示されていて、右下の方に「もし、ひとつでも当てはまるのなら、あなたは一線を超えています」とありますが、僕はこの条件をすべて満たしたマイスターなのです。
一つずつ見ていきましょう。
「パチンコをするためにウソをついた」
こんなのは朝飯前、ピース・オブ・ケーキですね。
親、友人、バイト先の人、学校、家族、あらゆるところでウソをついていました。
確変を引いたからゼミを休講するなんて日常茶飯事でした。
そしてバイト先では「急にセンコーが高い教材を買えっていうからヨォ」などと見苦しいウソを吐いてはバイト先の人から五千円借りて、バイトを上がった直後にパチンコ屋に直行してパチンコを打っていました。
ハマってしまうともう足が止まらないんですよね。一度は踏みとどまってお店をスルーしても、やっぱり引き返して入店とかもよくありましたね。
「使ってはいけないお金を使ってしまった」
これも余裕のよっちゃんですね。
僕は奨学金を借りて大学に通わせてもらっていたのですが、奨学金って学校に学費を払ってくれるわけではなくて、まず自分の銀行口座に振り込んでくるんですよ。
それも半年に一度とかじゃなくて、毎月5万円くらいの、ほどよくて嬉しい金額を振り込んでくるんです。計画性のある人間ならばきちんと分けておくんでしょうが、僕には無理でした。奨学金の振り込み日はもはや給料日感覚で、朝からパチンコに行くのが恒例でしたね。
奨学金は学費を払うために借りていたので、全額使ったら当然詰みます。
学費の納入は4月と10月の年2回だったので、この時期が来るとあちこちに頭を下げてました。
お金もないし勉強にも興味ないし大学なんかやめちまえと思い、一度は退学を決意して学校に行くことを完全にやめたのですが、唯一の友人(パチンカス)がなぜか安定志向の持ち主で
「とりあえず入れた以上は卒業証書だけはもらおうぜ。あの紙っきれがどこかで役に立つかもしれないしな」
と励ましてくれ、一応卒業だけはできました。
「負けを取り戻そうとして途中で止められなくなった」
これもパチンカーなら誰でもあることですよね。
仕事を始めてだいぶ経った頃に兄と久しぶりに会ってパチンコを打ちにいったときですかね。兄はもうパチンコをやめたのですが、若い頃は一緒に打ちに行くこともありました。
久しぶりに再会して懐かしい街を歩いているとパチンコ店が目に入ります。
そこで手でハンドルをクイっとひねる動作をしながら
「たまには●鮮玉入れを?」
と戸田奈津子風に誘いました。そしてこの日は勝っても負けても僕のお金と合意して打ちました。
打ったのはカイジのなんだかわからないパチンコ台で、時代的には多分1/399のマックス機だったと思います。
しかし二人で並んで打てども打てども当たりません。たまに上のデータカウンターでは大当たりとなるのですが、玉が出てきません。今にして思えば「出玉なしの通常当たり」とかそういうやつだったと思うのですが、その意味すらわからずに打ってました。
兄は何度も
「まだ追加投資を?」
と聞いてきましたが、僕は途中からムキになってしまい、
「今日は最後まで行くさ。オレが負けると誰が?」
と意気込み、ATMで10万下ろしてきて5万ずつ握りしめて打ちました。
結局、その日は出玉のある大当たりは一回もないまま15万くらい負けました。
この日は僕自身も久しぶりに打ったし、お金的にも切羽詰まってはいなかったものの、1日で15万なんて常軌を逸しています。
この日は学生時代のことを思い出してぞっとしたものです。
帰りに家系ラーメンを二人ですすりながら
「あの金でメシ食いに行ったらヤバイ物が食えただろうな」
「っていうか15万のメシなんかどこで食えるのかすら知らんわ」
なんて話していました。
「やり始めると時間や金額が分からなくなってしまう」
これは他の項目ともすでに重複していますが、ちょっと趣向の違うエピソードがあります。
それはある日ハナビ(4号機時代)の高設定をツモった日のことです。
その時はすでに二日ほど徹夜をした状態でホールに来てツモれてしまいました。
当時は借金返済のためにバイトを3つほど掛け持ちしており、月平均で250時間、夏休みとかは350時間とか働いていました。しかも一度は退学を決意して、取りこぼしまくった単位を取り戻すために学校にもかなり行っていました。
そしてその合間にはパチンコスロットも打つという狂人っぷりです。
そんな時期にハナビの高設定をツモり、嬉々として閉店までぶん回したのですが、帰り道で胸が痛いことに気づきました。
あまりにも痛いので翌日病院に行くと、肺に穴が開いている(自然気胸)と診断され、そのまま入院しました。原因はタバコの吸いすぎとムリのしすぎだと思われます。
僕は今でこそタバコをやめていますが、当時はバリバリのチェーンスモーカーで、1日店にいれば4箱くらい吸うイカレっぷりでした。
高設定に夢中になり、時間も体力の限界も忘れた結果、普通にしていれば避けられた入院をするハメになり10万円近いお金を吐き出しました。
しかも入院中にも手首に白いバンドみたいなのをつけられまま近所のパチンコ屋に行き、タバコを吸いながらアステカとか打っていましたからね。普通に頭がおかしかったのでしょう。
検査の時間があることも忘れて、「サシシ!」とか「シシボ!」(アステカのリーチ目です)とかうつつを抜かしていていました。
看護婦さんには「なんで検査の時間にいないのよ、うわタバコくさ!」とすぐにバレましたが、これは救いようがないと思われたのか何もいわれませんでした・・・
「パチンコをするためにお金を借りた」
これも序の口ですね。
ヤバい時は、「25日(バイトの給料日)に2万にして返すから1万貸して」とかそういう訳のわからないお金の借り方をしていました。
で借りた瞬間にニューパルを打ちに行って30分後にはスッカラカンとかよくやっていましたね。
自分から高利の借金を持ちかけるとか完全に頭のネジが吹っ飛んでいますが、無一文の人間が即座にお金を借りるにはこのくらいの条件を提示しないとダメだと思っていました。
そして当時の借金は最大で200万くらいあったと思います。学生で200万も借りること自体がヤバイですが、ある意味では学生だったからこのくらいのダメージで済んでいたのかもしれません。
ちなみにですが、僕が借金をしていたのは学生時代が最後で、以降はとにかく借金さえしなければいいという、よくいえば安全派(悪くいえばチキン)を貫いています。
「パチンコが原因で大切な人とケンカになった」
僕は大事な人すら作れない状態で一人寂しく依存症になっていたのですが、ほろ苦い思い出があります。
大学に入学したばかりの頃、なぜか僕を好いてくれた女の子(Aちゃん)が一人いました。
Aちゃんは僕のクラスメートのBちゃんと友達で、ある日僕がBと話していたところをAが目撃して僕にゾッコンという漫画のような展開です。
AはBに向かって
「あなた彼と知り合いなの?お願い、私に紹介して!」と頼み込んだらしいのです。
後日、そのBから
「私の友達がどうしてもあなたと友達になりたいっていうんだけど、いい?」
とお願いされ紹介されました。
「パチンカスのくせに青春ドラマ謳歌してんじゃねーよ」と嫉妬されるほどの圧倒的僥倖です。
この日ばかりは「あすなろ白書」も夢じゃないと思っていましたからね??
この子と公園でやら映画やらにいって楽しくしていれば幸せな大学時代が待っていたのかもしれません。
しかしこれが僕にとって最初で最後の青天井で、これ以上のときめきメモリアルは起きませんでした。
というのも、当時の僕はすでに「初代ニューパルサー」にハマっていて、パチンコ屋に行きたくてもいても立ってもいられない病人だったのです。
ある日、大学の近くの駅前のパチンコ屋に駆け込むところを彼女に見られてしまい幻滅され、それ以降はかなり距離をおかれてしまいました。
大学時代に僕にアタックしてくれた女の子といえば、この子とまだカクカク感が抜けきらないマリンちゃんだけでした・・・

https://sea-story.jp/seastory-marine/より引用
僕が依存症から抜け出せた方法
こんな依存症全開の学生時代を送った僕ですが、当時の経験から思うのは、依存問題を業界や社会が助けてくれることはないし、家族ですら助けることは難しい、ということです。
業界の対策はポーズ
社会の視線は自業自得で終わり
家族にすらウソを吐いてしまい助けを求められない
僕は依存症の専門家でもないのでマユツバで聞いていただきたいのですが、僕自身の経験でいえば、こんな状況から抜け出す方法は一つしかないと思っています。
それが何かというと「パチンコスロットをやめずに、むしろ本気の本気で勝ちにいく」ということです。
これは一歩間違えればますますのめり込む諸刃の剣ですが、うまくいけば抜本的な解決になる可能性が高いと、自身の経験からも思っています。
勝てる立ち回りを本気で研究して、ひたすらそれを実践する。
そしていくらでもいいから月単位とかで勝ち越すということを経験するうちに、打ちたい欲求が徐々に下がってきます。
依存の原因は、「勝ちたい」「伸るか反るかのスリル」といったところにあると思っています。
であるなら、勝ってしまえばその欲求の半分は達成されます。そして長期的には絶対勝つという自信を持てば、パチンコスロットはスリルの対象でもなくなります。
僕の学生時代は今の時代よりも明らかに甘かったと思いますが、今の時代には今の時代なりにハイエナとか再現性の高い立ち回りもあるので、それをひたすら徹底するといいと思います。
勝てるようになると「オレはもうパチンコスロットを制圧した」という優越感が生まれ、「今さらムキになって打たなくてもいいか」という余裕が生まれてきます。
さらにそこで手を緩めずに「稼働」を続けると、いつしか「打ちに行くのだりぃ」とすら感じる日が出てきます。
本気で勝つ立ち回りを研究する過程で、どうやったら勝てるのかを知ると同時にどうやったら負けるのかも悟り、今まで自分がやられてきた理由もわかるようになります。すると負けると分かっている立ち回りに対して頭と体が拒否反応を示します。
打ち子も一つの手段
「今まで勝てないのにいきなり勝つなんてムリ」と思うのならば、プロの打ち子になってひたすら打ちまくるのもありかと思っています。
自分のお金や心がヒリつかない状況で終日パチンコを打って給料をもらうということをしたら、三度の飯よりパチンコが好きな人でも目が覚める気がします。
エクセルジャパンというパチプロ組織のトップが、
「ウチにきて朝から晩まで打ったら依存症なんてすぐに治る。もし治らなくても、勝てるパチンコを身につけてしまえば、好きなことをずっとやってお金になるんだから問題ない」
みたいなことをいっていて、これはなるほどと思いました。
たしかに依存症って負けている人に使うことがほとんどです。専業とかの方がよほどジャンキーなのに、借金とかの問題がなければとりあえず「好きな人」で済ませてもらえます。
僕自身は打ち子の経験がないのでどの組織がいいとかを意見することはできませんが、最終手段としてはこんなのもアリなのかもしれません。
勝ち方を知ればホールと対等の立場に
このサイトは勝てる立ち回りみたいな話もしていますが、根底にあるのは
まずは負けないようになって、
わずかでもいいから勝てる方法を身につけること
その上で自分のライフスタイルに合わせて好きなように楽しむべき
というものであります。
これができてはじめて店と対等の立場に立って、真の意味での営業者の遊技者の付き合いができると思っています。
「勝ち方を知っているからその気になれば勝てるぞ」という土台の上に
「今日は久しぶりに兄貴と並び打ちして昔を懐かしみたい」とか
「あの新台回らないだろうけどちょっと打ちたい」と、
マイナス期待値すらも「娯楽の対価」と理解して楽しめるのが最強のパチンカーだと思います。
そうした打ち手が増えた結果、パチンコ店の商売は今よりも苦しくなるかもしれませんが、これも大きな時代の流れだと思えば仕方のないことかもしれません。
↓↓↓現役設定師さんの動画↓↓↓