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パチンコ・スロットで勝てない理由

今回のテーマは、パチンコ・スロットでなぜ勝てないのかについてです。

パチンコ・スロットで負けるわけ

結論からいってしまえば、パチンコ店がこのゲームの胴元で客が負けるような台ばかりを用意しているからです。

 

当たり前のことですがパチンコ店は企業であり商売で営業しています。

自社ビルを持っているホールとかを見ると思うのですが、そのフロアを他の会社に貸し出せば、苦労もなく家賃収集が入ってくるのに、それでもパチンコ屋をやるっていうのは、つまりそっちの方が儲かるからですよね。

 

店側は、確実に勝つ仕組みを持ちその枠組みの中で営業をしています。荒っぽい言い方ですが、不特定多数の客から金を集め、店が必要な利益を抜き残った金を客に再分配するようなものです。

個々の台をミクロな視点で見れば、確率のばらつきによって運のいい客と悪い客が現れ勝った負けたのドラマが生まれます。

しかしマクロ的な視点で見たとき、遊技台が稼働すればするほど店が儲かるような枠組みになっています。

客は「ギャンブルがしたい」「遊びたい」「時間つぶしをしたい」など、動機は異なれどこの仕組みに参加するプレーヤーです。

パチンコ・スロットは確率のゲームです。確率は常にブレます。常にブレ続けながらも収束するのが確率の面白いところでもあります。

しかし、宝くじなどの運だけで全てが決まるゲームとは違い、技術で差がつく部分もあります。

イメージ的には麻雀やポーカーのようなものが近いかもしれません。

麻雀は、プレーヤーは配られる牌(運)は自分では選べません。もし1回限りの勝負ならば運だけで決まってしまうこともあるでしょう。素人が世界ランキングのプレーヤーに勝つことだってあります。

しかし、何百何千回と対戦を繰り返せば、純粋に腕の優劣で勝ち負けが決まります。なぜなら、何回も繰り返すうちに参加者全員の運が平均化されるからです。みんなに幸運な局面と不運な局面が訪れます。となれば最終的には運など存在しないも同然となり最後に残るのは腕の差だけになります。

 

パチンコ・スロットもこれとよく似ています。しかし基本は親対子のギャンブルであり店側が絶対的に有利です。

客は店と台を自由に選べます。やりたい時にやり、やめたくなったらいつでも止めることができます。嫌ならばその店に二度と来ない選択もできます。この辺も、対戦する場所を自分で決める麻雀やポーカーと似ています。

店が勝つ枠組みを作っているところへ、なんの準備もせずに適当に店に行き、適当な台を打ち続けたらどうなるでしょうか。

最初の何回かは運で勝つかもしれません。ビギナーズラックという言葉もあります。しかも通い続けるうちにだんだんと負けが増えてきます。そして最終的には負け越していきます。

出玉率がすべてを支配する世界

パチンコ店が絶対に儲かり、客の勝率が0パーセントと知っていたら誰も遊ばなくなるでしょう。

しかしそうはなりません。なぜかというと確率には「ブレ」という便利な性質があるからです。長期的には負け越すゲームでも短期的には勝つ人が出てきます。

確率は、短期的には頭で考える以上に偏ります。

それによって1日に20万円を超える勝利を収めたり、逆に10万円失うことだってあります。

しかし、店は特定の客が大勝ち・大負けしてもなんとも思っていません。むしろそういう場を提供するのが彼らの役割なのです。

パチンコ店には何十台、何百台もの台が設置され、それを1年間365日毎日稼働させています。

店側から見れば、個別の台の日々のドラマなどどうでもいい話なのです。

百台単位の台を設置して、来る日も来る日も稼働していレバ、月単位でその結果をみればだいたい「収まるところ」に収まっているからです。

「収まるところ」というのは、店が予定して、そうなるように調整し続けた出玉率です。

しかし、客にとっては一大事です。不運が3日も続けば生活に支障をきたすほどの負けも十分に起こります。

 

店側には、出玉調整という武器があります。

パチンコは釘調整、スロットなら設定を変えることによって出玉率を調整できます。

ホールは日々この出玉率の調整を行い、回収したり還元したりして、客を飛ばさないように利益をあげるためのさじ加減をしています。

 

この話になると「300分の1とかの大当たり確率の台を、釘の開け閉めで出玉の調整なんかできるわけない」という意見を目にすることもあります。

たしかに短期的に見ればそうでしょう。最悪の釘調整でも、最初の数回転で大当たりを引けば勝つことができます。逆に最高の釘調整でも、1000回ハマりを食らったら大負けします。

 

「だから釘調整など無意味だ」という論法なのですが、それは違います。下の動画は、パチンコの回る台と回らない台がどれだけ差がつくかをビジュアルに示しています。

このシミュレーションを見ると、時間の経過とともに運の要素など取るに足らないものであることがわかります。

パチンコ店の長期的なデータを見れば、上の映像の中の白い曲線のようなものになっているはずです。

それぞれのサンプルを部分的にかいつまんでみれば、波は上げ下げを繰り返しているのです。

時には出玉率など存在しないかのように爆発することもあります。

そのブレ幅は普通に想像する以上に大きいもので数十万円単位、機種によっては100万円を超えます。

数千円、数万円ならば冷静でいられる人でも、数十万円単位の大勝または大敗を喫すれば、正常な判断を失うかもしれません。

結果、さらにのめり込んだり、パチンコ・スロットは単なる運ゲーだと考えるかもしれません。

 

「釘なんて関係ない」

「設定なんて関係ない」

「最後はどうせヒキ」

そういう客が増えて陰でほくそ笑んでいるのはメーカーとホールかもしれません。

 

そして、パチンコ店は客から利益を絞りとるためだけに出玉調整をするわけではありません。時と場合によっては、客に勝たせる調整をすることもあります。この目的は「餌まき」です。

たまに餌をまいて、客にいい思いをさせておいてから、次の餌まきまでの期間に利益を回収するのです。店は商売でやっているので、やみくもに餌をまくことはありません。すべての行動は最終的な利益のためにあります。

スーパーで、赤字覚悟で特売をするのと同じようなものです。特売品は赤字でも、客は違うものも購入していくので、利益が上がります。

スロプロをみてわかった、大半の人間が勝てない理由

これまでの説明で、なぜパチンコ・スロットが勝てないのか、ご理解いただけたでしょうか。

  • 店が儲ける仕組みを作っている
  • 短期的には運が結果を左右する・・・だから勝った負けたのドラマがある
  • 長期的には技術が結果を左右する・・・だから勝ち越せる打ち手も存在する
  • 短期的な運に一喜一憂させ、本質(出玉率)から目を背けさせるのがホールの狙い

同時にある疑問が浮かびます。

技術で差がつくならば、勝つことも可能なのではいかと。答えは「YES」です。

技術で勝つことができるのは紛れもない事実で、実際に長期的に価値を積み上げているプロと呼ばれる人たちも存在します。

しかし現実にはそんなことができる人はごくわずかです。一説にはパチンコ店に通って継続的に勝っているのは全体の3%に満たないそうです。そして、会社員の月収並みに勝ち、それだけで生活ができるレベルの人間は、その3%のさらに数パーセントと言われます。全体から見ると0.1%とかでしょうか。

 

なぜそんなに少ないのか。パチンコ屋で動いている金額の大きさを考えると、僕はあまり納得が行きませんでした。

「なんでオレはそんなに勝てないんだ!」という心の叫びでもあります。

 

しかし「スロプロ」と呼ばれる人種の人たちを知るようになり、それがなぜかはっきりとわかるようになりました。

 

正直なところ、自分はパチプロとかスロプロと呼ばれるとか人種に懐疑的でした。

サイッチー
あんな絵合わせの運ゲーでプロとかwww どうせニートだろwwww

そう思っていました。勝てない人間のやっかみもあったでしょう。

しかし、実際に彼らの行動や考え方に触れたことで、確実にプロは存在し、腕の差がそのまんま収支の差になっているんだと実感しました。

腕というのは、単に打ち方がうまいとか目押しが上手いとかではありません。

今の時代のスロット機では、目押しの重要度がかなり低くなっています。

目押しなんかできなくても問題のない機種ばかりです。

それよりも、投資などで求められそうな能力が際立っていました。

論理的思考、確率に対する理解、感情を排する冷静さ、情報収集能力、状況判断、リスクとリターンの評価・・・

 

誰がやっても同じようなゲームにでさえ、勝ち負けを分かつさまざまな要素があったのです。

それを目の当たりにした時、なぜ自分が勝てないのかわかりました。

 

ある一人のプロは、スロットで相当額を稼いでいるようでしたが、彼は自分のことを「ただのスロット好き」だと謙遜します。

しかし「やるからには勝つ」とストイックに自分に言い聞かせていて、そのための努力はするといいます。

彼にとってパチンコ・スロットは、負けてまで楽しみたいゲームではなく、むしろ、さまざまな努力を重ねた上に勝つという結果が出ることが楽しいゲームなのかもしれません。こうした考え方や違いが行動にも差を生み、いつしか大きな結果の差になるんだなとわかりました。

 

あなたにはそこまでできていますか?また、そこまでしてでも勝ちたいと思っていますか?

この答えは人それぞれ違いますが、この質問に真正面から向き合うことで、パチンコ・スロットとの付き合い方が見えてくると思います。

パチンコ・スロットごときにそこまで・・・というのも一つの考えだと思います。

お金儲けを第一に考えている人なら、もっと違うことに目を向けているでしょう。

しかしそれでもパチンコスロットをやっているというのは、ゲームとしても楽しんでいるからではないでしょうか?

僕の場合、遊びとお小遣い稼ぎとが程よくミックスしているのが好きだからやっています。

遊びだけでめちゃくちゃお金がかかるとか、儲かるけど心身ともに超ストレスがたまるとか、遊びとお金儲けのバランスが保てなくなったら、続けたいという気持ちは薄らいでしまうかもしれません。

まとめ

この記事では、なぜパチンコ・パチスロは客が負けるようにできているのかを紹介させていただきました。

要点をまとめてみましょう。

  • ホール経営は商売であり、ホールが勝つ仕組みを築いている
  • ホールは出玉調整を行うが、その目的は長いスパンで還元と回収を行うことにある
  • 短期的には運の要素が強いゲームで、確率のブレに翻弄される
  • しかし長期的には技術の要素が強くなる
  • 勝つための技術を極めれば勝つことも可能
  • しかし現実には非常に難しく実践できない人が大多数

パチンコ・スロットで負け続けている方は、ホールが必ず勝つ枠組みを知った上で、実際に勝っている人を見つけてみることをオススメします。

そういう人種の人間を観察した上で「彼らを真似をして勝ちたい!」と思うかもしれません。

これは何も仕事を辞めてパチンコ屋に通うことではなく、ゲームとして上達したいという意味です。

プロゴルファーになろうとは思っていないが、ゴルフが好きだし、上手くなりたい。そういう感じです。

 

ですが、もしかすると「あそこまでして勝ちたいとは思わない」と考えるかもしれません。おそらくそれが普通だと思います。

 

どちらを選択するにしても、店側が勝つ仕組みと、払うべき対価を理解した上で、自分の余裕の範囲内で遊ぶのが一番と思います。

おそらく、これが一番ストレスがなく、楽しい方法でしょう。

ぜひ今回の記事を参考に、パチンコ・スロットとのいい付き合い方を考えるきっかけになれば幸いです。

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